箱根駅伝の予想と分析~観戦の手引4(試合後)
大会結果
● 優勝~5位までと8、9位が完全的中。早稲田と日本体育のシード権獲得失敗も的中した。「箱根駅伝2019完全ガイド」
ベースボールマガジン社の選手データをもとに戦力を分析し、私の勘を加味して予想を立てた。法政と國學院は、山登が流れを作った。明治と城西はスピードランナーを多く抱えていたのに(明治は10000m28分台が7名も)、成績につながらなかったのは、チームのトレーニング内容に問題があったと考えられる。
● 優勝争い…往路に主力を配置した東洋が、区間新記録で往路を制覇。復路も8区までは順調に襷を運んだが、層の東海大に8区で逆転され、力尽きた。断然の優勝候補青山は、4,5区の不調で、往路で東海に4分16秒、6区終了時点で4分07秒差。「山下り(6区)が終了した時点で、青学に3分以上の差をつければ、初優勝も可能だろう。」と予想した通りの結果となった。東洋は、往路で青山に5分30秒差をつけたが、層の薄さで逆転迄許した。
● 2日間とも絶好のコンディションで、気象条件によるブレーキは考えられなかった。総合タイム(往路タイム、復路タイム)は、昨年を大幅に更新した。東海、青山、東洋の3チームが11時間を切った。第88回大会(2012年)は、4,5区のの区間距離が違ってはいたが、東洋が10時間51分36秒(5時間24分45秒-5時間26分51秒)で優勝している。
当時より現在の方が高速化しており、10時間50分を切る可能性はある。(現時点では、青山と、東海の2チーム)
● 5区は、優勝争いやチームの流れを作るうえで重要な区間である。東海と青山の差は、5区で3分34秒もあった。 8区が終了した時点で、9位の中央学院と16位の東京国際大学までの差が3分08秒、シード権獲得の上で残りの2区間が、山登り以上に重要な区間となっている。次に示した1位と最下位のタイム差でもそれを証明している。
各区間の1位と最下位のタイム差(学生連合は除く)
10区の8分33秒が最大(1区はアクシデントのため21位との差)
1区 | 2区 | 3区 | 4区 | 5区 |
4分31秒 | 4分10秒 | 5分30秒 | 5分10秒 | 7分03秒 |
6区 | 7区 | 8区 | 9区 | 10区 |
4分21秒 | 4分53秒 | 5分16秒 | 6分31秒 | 8分33秒 |
選手の配置(オーダー)変更
往路:17チーム、21人が変更
変更なしは、城西、中央学院、神奈川、國學院、東京国際、上武の6チーム。
復路:22チーム、40人が変更
変更なしは山梨学院のみ。4人変更が城西と國學院、3人変更が中央学院、明治、国士舘。
2人変更が東洋、東海、青山、中央、東京国際、上武、学生連合の7チームもあった。
2019年1月2日箱根5区感冒などの病気による変更は殆どない。オーダー提出時点での作戦か?、往路の成績が決定してからの作戦か?知りたいところである。
全チームの1㎞ごとのラップタイム
東海3分00秒2、 10位3分05秒0 11位3分05秒3
来年度
優勝争い:東海、青山、東洋(新入生の補強の成否が鍵)の三つ巴。
シード権 ハーフ(フラットコース) 1時間04分00秒以内の選手最低12名
予選会 ハーフ(フラットコース) 1時間04分45秒以内の選手最低12名
箱根5区 筑波:相馬選手を囲んで!
後輩の応援にかけつきました。
大会主催者:関東学連会長(右から3番目)もOBです。
執筆者
岡田(松永)一彦 1970年卒 千葉県出身
箱根駅伝は43、44、46回大会は1区、45回大会は7区に出場。
1968年の日本インカレ3000m障害で2位。