箱根駅伝予選会リポート

18秒遅れの11位で悔しい敗退 健闘及ばなかった箱根駅伝予選会

第97回東京箱根間往復大学駅伝競走の予選会が10月17日(土)、立川市の陸上自衛隊立川駐屯地内の周回コース(2.6km)に前年より3校多い46校が参加して行われ、筑波大は10位で通過した専修大にわずか18秒遅れの11位となり、2年連続62回目の本戦出場を惜しくも逃しました。

コロナ禍で例年の昭和の森公園内のコースから陸上自衛隊駐屯地の周回コースに変更。気温12度前後、冷たい雨が降り続く厳しいコンディションでしたが、筑波大は主力の猿橋拓己(理工4年:神奈川・桐光学園)が6位、今年の本戦1区で健闘した西研人(体育4年:京都・山城)が9位に入る見事なレースを展開しました。しかし、入学以来チームを支えてきた相馬崇史(体育4年:長野・佐久長聖)が足の故障でチーム最下位の12位にとどまる誤算があり、それをカバーするできるほどの選手層の厚みがなく、悔しい敗戦となりました。

序盤から果敢に上位集団で走った西(月刊陸上競技提供)

順大・三浦に次ぐ日本勢2位でフィニッシュした猿橋(月刊陸上競技提供)

 

8位の法大まで46秒差で、12位の中央学院大までの5チームが1分5秒の中にひしめいた空前の激戦。筑波大の10時間34分17秒は、前回1位通過した東京国際大の記録より約13分速く、6位だった前回の自チーム記録を約19分も短縮しています。高温多湿だった前年とは対照的な気象条件で、平坦な周回コースだったとはいえ、想像を絶する超高速レース。弘山勉監督は「予想していた以上の高速決着になったが、学生たちはよく対応してくれた」と振り返りました。

力走する岩佐(137)と杉山(134)(月刊陸上競技提供)

チームトップ、日本選手2位の61分43秒で入った猿橋は、2月の丸亀ハーフで筑波大記録(63分53秒)を約2分更新した西の記録をさらに13秒上回る快走。最終盤でわずかに遅れた西も自己記録を10秒短縮する61分46秒でした。あとわずかで2年連続の本戦出場を逃し、弘山監督は「11位という結果は真摯に受け止めますが、決して大差ではない。これまでの取り組みが間違っていないことが証明できた」と総括しました。

1浪のブランクを乗り越えて快走した皆川(月刊陸上競技提供)

 

今回のメンバー(10人)の半数が4年生ですが、チーム4位(全体66位)の杉山魁声(千葉・専大松戸)が3年、同3位(全体57位)の岩佐一楽(千葉・東邦大東邦)と同7位の福谷颯太(東京・日野台)が体育2年、同6位(145位)の皆川和範(埼玉・春日部)が理工1年。特に1浪で入学した皆川は2年間のブランクがありながら、本格的に練習を開始した7月からのわずか3カ月で63分45秒で走破する驚異の躍進でした。

スタート前には円陣を組んで(月刊陸上競技提供)

 

今大会のエントリーでは8人が残ることになるので、チームの成長力を加味すれば来年は必ずや巻き返してくれることでしょう。みなさまの変わらぬご支援をお願いいたします。来年1月2、3日の本戦では、予選会次点の弘山監督が関東学生連合を指揮することになりますので、こちらにもご注目ください。(F)

敗退に崩れ落ちるメンバー(月刊陸上競技提供)