オンライン新年会を開催しました。

2021年がスタートし、1月10日午前11時から「オンライン新年会」を開催しました。途中参加も含め、30組(32人)がコロナ禍にネットワークでつながった充実の2時間でした。

 

宮下憲会長(1970年卒)が年頭の挨拶。「オンラインで全国レベルの新年会が開催できたのはうれしく思いますが、高齢者を切り捨てた結果になったことは申し訳ない。これを機に、高齢の方もネット環境を整えてもらい、会議方式を変えるきっかけになればと思う。学生は女子が3連覇を果たしたが、男子は9得点、28位と落ちるところまで落ちた。立て直しは大変だろうが、榎本新監督らスタッフにも頑張ってもらいたい。箱根駅伝予選会は僅差の敗退、残念だったが、昨年の結果がフロックではなかったことが証明された。創価大の躍進は筑波大にとっても励みになる。来季のリベンジを期待したい。

東京五輪の開催は微妙だが、戸邊君には活躍を期待したいし、多くの筑波の卒業生にも期待したい」と述べました。

残り任期が半年となったOB・OG会役員として「①名簿の整理②岡尾先生の“ルーツをさぐる“の書籍化③内規に従った次期会長の推挙」を仕上げのテーマに掲げ、最後の締めくくりをしたいと抱負を語りました。

 

続いて、有吉正博関東学連会長(1970年卒)が話題を集めた箱根駅伝について「無事に開催することができて非常にありがたいと思っている。コロナ対応などさまざまな準備が必要だったが、往路の昼のニュースで小池都知事が“緊急事態宣言”を要請するというのを聞いて心配をした。感染を完全にゼロに抑えるのは無理なので、“ウイズコロナ“の中で何をやるかを探っていきたい」と総括しました。

 

予選会次点となったことで関東学生連合チームを率いた弘山勉監督(1989年卒)は、昨年11月末に大学のOB・OG会組織の一つ、筑波産業人の会で披露した昨季からの筑波大駅伝チームの活動をビデオで紹介。四半世紀ぶりに出場した本戦は20位に終わり「箱根の舞台は甘いものではない」と痛感。10人中8人が残った2020年予選会は、夏までの遅れを熊本~菅平合宿で取り戻して「通過は当然、いかにシード権を確保するか」というところまでレベルアップしたが、3人が練習での力を発揮できず
18秒差の惜敗。「詰めの甘さが出た。来季は覚悟を決めて目の前のことをしっかりこなし、今いる学生を育てる以外に生き残る道はない」と決意を述べました。

関東学生連合監督として臨んだ今年の箱根は「箱根指導者として初心者である自分にとってはいい経験になった。運営管理車から眺めたことを今後のチーム戦略へプラスにつなげたい」と抱負を語りました。

日本陸連専務理事の尾縣貢部長(1982年卒)は、新体制になった競技部の活動について「インカレ、箱根駅伝、国際競技会の3本柱」を陣頭指揮できない状況だが、もう1期務めることになったと述べ、東京五輪の総監督という立場からは「“ウイズコロナ“の視点で、国民の“やろうという気持ち”を追い風にして」開催にこぎつけたいと強調しました。

五輪組織委員会の競技運営担当が丸5年になる鈴木一弘さん(1985年卒)が、延期された様々な大会準備の一端を紹介。「やりたい気持ちはあるが、やっていいのかなという思いもある。国民に喜んでもらえる大会ならいいが、やらない方がよかったとなっては悔しい。悶々としています」と苦しい胸の内を語りました。

 

OB・OG会HPで連載が完結して書籍化が決まった岡尾恵市・立命館大名誉教授(1961年卒)の大著「陸上競技のルーツをさぐる」出版元、大修館書店担当者の久保友人さん(2005年卒)が社内企画が通った経緯を説明。「陸上競技の歴史本が市場に出回っていないこと、岡尾先生の著作を陸上競技史の大家、油野先生や宮下先生、メディア出身の船原さんが関わっていただければ、間間違いなく定本になる。

ぜひうちでやらせていただきたい。しっかり売っていける本なので、五輪開催前という出版時期に縛られなくても、しっかりまとめることを重視・優先すればいい」と話しました。

著者の岡尾先生、「編集チーム」の油野利博・鳥取大学名誉教授(1968年卒)にもそれぞれコメントをいただきました。みなさんのご協力も得ながら、筑波大の総力を挙げてまとめたい本です。

 

このほか、東京マラソン財団の伊藤静夫理事長が3月開催予定から10月に延期された今年のレースについて報告。昨年12月17日に開いた「オンライン学会」でナイキの高速シューズに内蔵されるバネや人体の腱が発揮するバネ効果についての研究をまとめた安田好文・豊橋科学技術大学名誉教授(1971年卒)が研究内容を説明しました。安田さんの発表に立ち会えなかったという形本静夫・順天堂大
名誉教授が安田さんへ質問したのをきっかけに、弘山監督が箱根の「シューズ状況」を詳述。宮下会長や北海道・北翔大で短距離指導をしている品田吉博さん(1974年卒)らが短距離でも「堅いばね」の重要性について語りました。

最後は参加者全員の「ひと言リレー」で締めくくり。初めての「オンライン新年会」は13時ちょうどに閉会しました。

参加者

32人(敬称略)

岡尾恵市、市村操一、山地啓司、神尾正俊、小松邦江、油野利博、山口政信、大森哲夫・恵子、荒川貴子・弘夫妻、宮下憲、有吉正博、形本静夫、阿保雅行、安田好文、伊藤静夫、池田延行、長澤光雄、広瀬幸子、船原勝英、品田吉博、小松茂美、津田忠雄、田神一美、高井卓男、池嶋聖也、尾縣貢、鈴木一弘、弘山勉、久保友人、沖村瑠璃