年頭のご挨拶

会長 宮下 憲

 

穏やかに明けた2019年の新春のお慶びを申し上げます。今年も会員諸氏のご健勝と益々のご活躍をお祈りするとともに、筑波大学陸上競技部のさらなる発展を願っております。

 

年頭に当り、学生陸上競技界の幕開けに当たる第95回箱根駅伝大会のご報告と、応援していただいたみなさまへの感謝も兼ねてご挨拶を申し上げます。

 

1月2日、箱根駅伝往路に筑波大学2年の生相馬崇史君(佐久長聖高)が関東学生連合チームの第5区に出場し、12年振りに桐の葉を胸にした選手が山登りに挑みました。他の連合チームの選手が20番台の記録で苦しんだ中で、相馬君は区間13位相当の記録で快走。「筑波大学ここにあり」の心意気を見せてくれました。

 

大会の最優秀選手に贈呈されている金栗四三賞。箱根駅伝の構想者であり、われわれの大先輩でもある金栗四三氏の名を冠した栄冠を最初に獲得したのは、2004年選抜チームの同じ5区で9人抜きを達成(区間賞)した鐘ヶ江幸治氏(H16年卒、ANA)です。今回の相馬君は当時の鐘ヶ江氏の快走には及ばなかったものの、それに迫る素晴らしいものでした。

 

沿道で直接に声援を送っていただいた多くの卒業生や関係者、テレビの前で応援していただいたみなさま、そしてこれまで箱根駅伝出場を目指すチームに変わらぬご支援をいただいているみなさまに心から感謝いたします。

 

今年のNHK大河ドラマ「いだてん」は、金栗四三氏を題材にした物語です。100年以上前の日欧を舞台にしたドラマを通じ、金栗先輩の偉業を目に見える形で知ることができるはずです。また、偉大な先人の志を引き継ぐべきものがなんであるのか、現役学生やわれわれOB・OGが心に刻む1年にもなることでしょう。

 

念願であるチームとしての箱根駅伝復活出場に向け、幸先の良いスタートが切れたことを心からうれしく思います。下級生が力をつける今年こそは大願成就してくれることを念願しています。

 

ここまで順調にチーム力向上に尽力されている駅伝チームの弘山勉監督を支えるべく、よりよいトレーニング環境づくりに大学、茗渓会、OB・OG会が手を携えていかねばならないと考えています。皆様の変わらぬご支援、ご協力をお願いいたします。

 

箱根駅伝や学生陸上競技会での活躍、そしてその先にある世界への挑戦に夢を馳せ、その夢を正夢にしてくれる学生が数多く輩出することを心から願って年頭のご挨拶とします。