パリ五輪の 尾縣団長のコメント

パリで花ひらく 躍動したTEAM JAPAN

パリオリンピックTEAM JAPAN 団長 尾縣 貢(1982年卒)

「Games Wide Open」という大会テーマのとおり、パリの至る場所で多くの観衆がオリンピックを楽しみ、オリンピックに融け込んだ大会でした。人類がコロナという敵を完全に克服した証となる満員の観衆、割れんばかりの声援がオリンピックの大興奮を蘇らせてくれました。

選手409名、役員355名、総勢744名からなるTEAM JAPANは、「一歩、踏み出す勇気を。共に更なる高みへ」をコンセプトに定め、躍動するアスリートの姿が「踏み出す勇気」を多くの人に届け、そして踏み出した先に素晴らしい未来があることを伝えようとしました。日本選手の競技への向き合い方、対戦相手への敬意、応援いただいた人々への振る舞いを団長として誇らしく思いました。選手たちは、「憧れられるアスリート」として見事にこの役割を果たしてくれました。
結果として積み上げた金メダルの数は東京大会と同じ世界3位、スポーツ大国の仲間入りを果たしたと言えます。特筆すべきは、柔道、体操、レスリング等の基幹種目の活躍に加え、馬術やセーリング、近代5種、水泳・飛び込み等がメダルを獲得したこと。これは、各競技での継続した強化活動が着実に成果を上げたことを表しています。

陸上TEAM JAPANも奮闘しました。北口榛花さんの金を筆頭に、オリンピックという華やかなステージで持てる力を出し切る選手の姿には「国際舞台での成長」を感じました。歩、走、跳、投の全ての分野にわたる11の入賞は、強化委員会の掲げる「複数年に渡り世界で活躍できる確固たる力をつける」というモットーに応えるものであり、来年の東京世界陸上での更なるステップも期待できます。

パリ大会は、東京オリンピックで芽生えた”ARIGATO”の気持ちを支えていただいた全ての人にお返しする場でした。TEAM JAPANは、今後もこれまで築き上げたスポーツの価値を守り、新たな価値を創り、伝えるための活動を続けてまいります。