関東学生陸上競技対校選手権大会リポート(入賞者一覧表有)

総合で女子2位、男子は6位
男子マイルRは日本ICに続く制覇

第102回関東インカレ(5月11-14日・相模原市祇園スタジアム)は、女子が総合92点で2位(優勝142.5点の日体大、3位は74点の青学大)、63点を挙げた男子は6位(優勝は122点の順大)でした。

フィールドでは64点を挙げた女子が1位、男子は45点で3位。男子は最終日の4×400mリレー(山田、鵜澤、吉川、今泉)では早大をかわして3分7秒30で優勝しましたが、世界選手権を目指して調整中の今泉堅貴(4年・福岡大大濠)鵜澤飛翔(3年・宮城・築舘)らが個人種目出場を回避したこともあり、トラック種目で得点が伸びませんでした。

男子マイル

円盤投で西山藍那(4年=北海道・帯広農業)が48m00で優勝。西井琳音(2年=三重)が41m95で4位、寺崎真央(3年=山形中央)が41m60と全員が入賞しました。棒高跳でも村田蒼空(前橋女子)が3m90で2位、走幅跳は秦くるみ(伊豆中央)が6m06(+3.3m)で2位と、とともに1年生の健闘もあって31点を挙げて初日トップ。男子もやり投で巌優作(3年=市立尼崎)が77m45で優勝し、堤洸太郎(4年=愛知・瑞陵)が66m52で6位に入る上々の滑り出しでした。

女子円盤投 西山藍那

男子やり投 巖優作

 

第2日は女子1500mで樫原沙紀(4年=呉三津田)が4分21秒50で連覇を達成。澤井柚葉(4年=石川・星稜)も8位に食い込んだ。ハンマー投では有汲颯妃(2年=岡山・玉野光南)が自己最高の56m47を投げて優勝。100mでも三浦由奈(4年=宮城・柴田)が11秒59(+3.3m)で2位に入るなど、累計63点で2位(トップは92.5点の日体大)につけました。男子は十種競技の新開俊智(4年=福岡大大濠)が6907点で2位に入るなど14点を加え、累計25点で7位(首位は56点の早大)。

女子1500m 樫原沙紀

女子ハンマー投 有汲颯妃

 

第3日は、男子棒高跳で古澤一生(3年=前橋育英)が5m40で初優勝。ルーキーで制覇した日本インカレに続く優勝を果たし、4位にも1年生の渡邉瑛斗(大阪・大塚)が5m20で4位に入りましたが、男子の得点はこの13点だけ。女子はやり投で堀内律子(3年=大阪・生野)が54m28をマークして優勝。斎藤乃彩(2年=岡山・玉野光南)49m46で4位、内田萌奈(4年=千葉・西武台千葉)が49m04で6位に入って大量16点を獲得しましたが、対校得点は2位(82点)で、105.5点で首位の日体大との差が開きました。

男子棒高跳 古澤一生

 

女子やり投 堀内律子

 

最終日の男子は、円盤投で杉村武紀(2年=大阪・北野)が48m62で2位に入るなど25点(リレー優勝を含む)を上積みしましたが、総合順位をひとつ引き上げるのが精一杯。女子はトラックだけで合計86点を稼いだ日体大との差を大きく広げられました。4種目を制した女子は多種目優勝(日体大、青山学院大とタイ)を果たし、3種目に優勝した男子も3位でした。トラック種目では女子が26点で7位、男子11点で12位にとどまりました。

 

入賞者一覧

 

 

 

インカレ報告

榎本靖士監督(1996年卒)

コロナ禍以降初めての声出し応援が許可され、全員で挑んだインカレとなりましたが、準備は困難を極めました。競技場の公認更新が遅れて4月予定の2競技会が実施できず、インカレ開催が例年より早かったこともあって、選考会も満足にできない状況での選考となりました。競技場の改修にあたっては、多くのOBOGからも多大なご寄附をいただきました。あらためて厚く御礼申し上げます。エース選手たちにとっては、4月にワールドユニバーシティゲームズの選考会となる個人選手権があり、4月からゴールデンウィークにかけてグランプリが続き、関東インカレ後もゴールデングランプリ、日本選手権と続くため、選手によってはインカレの位置づけと準備は難しいものでした。さらに、大会は雨にたたられ、コンディションを保つのに難しい環境でした。そのような中、総合では男子は63点で6位、女子は92点で2位に終わりました。個人では男子で3つ、女子で4つの優勝とまずまずでしたが、トラックは男子11点、女子は26点と苦戦しました。男子は中長距離で0点、女子は長距離、ハードル種目と両リレーで0点に終わり、強化が急務と感じます。しかし、難しい戦いになったからこそ、学生は一体感を高め、筑波大学らしい戦い方を工夫していました。今回の経験が9月の日本インカレではアベック優勝という形につながると期待しています。引き続き、ご支援とご声援をよろしくお願いいたします。

 

各コメント

今泉堅貴主将(福岡大大濠)コメント

最大目標の「男女総合アベック優勝」を目指しましたが、男子6位、女子2位という結果に終わりました。何が良かったのか、何が足りなかったのかをしっかりと洗い直し、秋シーズンの飛躍の糧にします。声出し応援が戻り、チームの営みを通して、連帯感が高められたと感じております。日本一のチームを目指し、より一層チーム力を高めていけるよう、ブロック間、個人間の相互理解を深めていきます。

 

優勝者コメント

男子

  • やり投 巖優作(3年・市立尼崎)1、2年生は怪我で出られず悔しかったですが、やっとの出場で優勝することができて嬉しいです。連覇できるよう頑張ります。
  • 棒高跳 古澤一生(3年・前橋育英)3年目の関東インカレで初優勝することができ、とてもうれしく思っています。この調子で今年の日本インカレでは自己ベストで優勝できるように精進します。
  • 4×400mR 1走=山田那央(兵庫・小野)まだまだ実力不足ですが、1年からとても良い経験をさせてもらいました。今後も努力を重ねて、個人種目でも勝負できる実力をつけていきます。2走=鵜澤飛羽(3年=宮城・築舘)今回はリレー種目のみでしたが、その分チームのために走る事が出来て良かったです。マイルリレーでは優勝することもでき、楽しい関東インカレでした。3走=吉川峻(4年=千葉東)日本インカレから連覇を達成できたことを非常に嬉しく思います。まだまだこれからのチームなので、学生記録更新に向け取り組んでいきます。4走=今泉堅貴(4年=福岡大大濠)日本インカレのチャンピオンチームとしてのプライドを持って臨みました。1度勝って終わりではなく、長きにわたって勝ち続けられるチームの礎を築くことがわれわれのビジョンでした。連勝を伸ばせたことの価値は大きく、ら更に飛躍していくためにも一丸となって練習に励みます。

女子

  • 1500m 樫原沙紀 (4年=呉三津田)最高学年で筑波大学に8点を持ち帰ることができてよかったです。日本インカレでは、2種目で優勝し16点獲得して男女総合優勝へ勢いをつけたいと思います。
  • 円盤投 西山藍那(4年=帯広農業)円盤には不利な追い風が吹くコンディションでしたが、みなさんの声援が円盤を飛ばしてくれました。今後も自分の課題と向き合いつつ、技術を磨いていければと思います。
  • ハンマー投 有汲颯妃(2年=岡山・玉野光南)2年ぶりに自己記録を更新して優勝することが出来たので嬉しいです。昨年の悔しさを晴らすことが出来ました。日本インカレに向けて引き続き頑張ります。
  • やり投 堀内律子(3年=大阪・生野)約3年ぶりの自己ベストで優勝することが出来、素直に嬉しいです。日本インカレでは57m以上投げて表彰台に乗れるよう、今後も精進します