第100回関東インカレ レポート
女子走幅跳で高良が3連覇 女子は総合2位、男子は8位
100回の記念大会となった関東インカレが5月20日から23日の4日間、相模原市の祇園スタジアムで行われ、対校得点争いの女子は90点で2位、男子は51点で8位でした。男子は141.5点の順大、女子は空前の195点を挙げた日体大が圧勝しました。
初日
20日の男子110Hで泉谷駿介(順大)が予選で13秒30(+0.8m)をマークし、東京五輪参加標準記録(13秒32)を突破。21日の決勝では5.2mの追い風参考記録ながら13秒05の驚異的な記録をマークし五輪代表へ大きく近付きました。女子棒高跳では筑波大の塩崎泉(3年:愛知・志学館)が4m00で2位に入りました。
2日目
21日は強風のためバックストレート逆走で実施し、追い風参考ながら好記録が続出しました。男子100mは、2年前の沖縄総体で2冠に輝いた破格のスプリンター、ルーキーの鵜沢飛翔(宮城・築館)が80m付近で脚を痛めながら10秒07(+5.5m)の2位と健闘。優勝は10秒01をマークした鈴木涼太(城西大)。
女子の走幅跳で6m26(-0.2m)を跳んだ高良彩花(3年:兵庫・園田学園)が3連覇。吉岡美玲(4年:石川・星稜)が5m79(-0.9m)で3位に続きました。1500mの樫原沙紀(2年・呉三津田)が4分25秒09で2位に入り、4×100mリレー(景山、三浦、小林、松永)は46秒61の4位でした。100Hの小林歩未(3年:市船橋)は13秒19(+4.2m)で3位。
ハンマー投は渡邉ももこ(3年:敦賀)が58m93で2位、平岩志萌(2年:愛知・旭野)が51m87で4位に続きました。やり投は主将の兵藤秋穗(4年:宮城・古川黎明)51m05で4位。円盤投はアヒンバレ・ティナ(4年:市尼崎)と小林真琴(土浦湖北)が7、8位でした。
男子は400mの松尾脩平(2年・長崎南山)が47秒65で6位、やり投では堤洸太郎(2年:愛知・瑞陵)が68m25で4位に入りました。砲丸投は石原唯斗(2年:姫路商)が15m64で、十種競技は新開俊智(2年:福岡大大濠)が6461点でそれぞれ8位に食い込みました。4×100mリレーは故障者が出たため棄権。
女子走幅跳3連覇の高良(3年:兵庫・園田学園)と3位の吉岡(4年:石川・星稜)
2日目を終え、対校得点争いの男子は71点で順大がリードし、日大が49点で2位。筑波大は19点で10位。女子は121点を挙げた日体大がリードし、59点の筑波大が2位。
3日目
第3日の22日は、筑波勢に勢いがなく、女子三段跳の山下桐子(4年:福島・橘)が12m79(+1.2m)で2位に入ったのが最高でした。山下は男子の日本記録(17m15)保持者、山下訓史さんの長女。リオ五輪三段跳代表の山下航平、昨年の主将で短距離の山下潤に続く親子4人目の関東インカレ制覇を7㎝差で逃しました。優勝は東大医学部6年生の内山咲良(筑波大付属高)の12m86で、東大女子の関東インカレ優勝は初。横浜国大の中津川(3年)が3位に入り、表彰台を国立大生が独占しました。日本インカレでの山下の奮闘を期待しましょう。
男子は棒高跳の古澤一生(1年:前橋育英)が5m20で3位に入り、菅颯一郎(4年:広島・神辺旭)が4m90で8位。走高跳では2m08の同記録で柴田涼太郎(3年:兵庫・社)が4位、藤井稜真(3年:兵庫高)が7位でした。ハンマー投の小林裕季(4年:京都・花園)が60m08で6位、執行大地(2年:市尼崎)が59m66で7位。
最終日
最終日の5月23日は、男子三段跳の松田基(3年・山形中央)が15m73(+3.0m)で2位、兒玉直之(4年・宮崎西)が15m28(+2.5m)で8位に入賞。800mは二見優輝(1年・諏訪清陵)が1分54秒79で7位に入りました。
女子は、800mの川島実桜(1年・豊橋南)が2分09秒08で3位に入り、5000mは樫原紗紀(2年・呉三津田)が16分28秒38で4位、200mは景山咲穂(2年・市船橋)が24秒15(+4.4m)で5位でした。七種競技では池田涼香(3年:京都・鳥羽)が4857点で5位、砲丸投はアヒンバレ・ティナ(4年・市尼崎)が13m34で8位に食い込みました。
4×400mリレーの男子は、筑波大(松尾4、今泉2、菅野1、吉川2)が3分10秒12、女子(景山2、松永1、中谷4、川島1)は3分49秒63でともに5位でした。
男子三段跳2位の松田(3年:山形中央)
女子の日体大は弱体だったフィールドでも65点を稼ぎ、53点の筑波大を上回る堂々たる内容でした。筑波大は課題だったトラック種目(今回37点)の強化が急務ですが、1、2年生に多くの有望選手が控えています。強みのフィールド種目で巻き直し、秋の日本インカレ、来季に向けて一層の奮起が望まれます。
男子もトラック種目(今回18点)強化が長年の課題ですが、大会序盤で故障リタイアした超大物ルーキー鵜沢飛翔のほかにも好素材が加わっており、今後の飛躍が見込めそう。学生諸君の躍進を願っています。
男子100m終盤で脚を痛めて惜しくも2位に終わった鵜沢(1年:宮城・築館)
女子1500m2位の樫原(2年・呉三津田)
女子400R2走の三浦から3走の小林へのバトンパス
女子ハンマー投2位の渡邊(3年:敦賀)
女子やり投4位兵藤(4年:宮城・古川黎明)
女子三段跳2位の山下(4年:福島・橘)
男子棒高跳3位の古澤(1年:前橋育英)